コラム

ポケモンカードを始めたばかりの方の中には、デッキの組み方が分からず戸惑う方も多いかもしれません。
本記事では、初心者でも扱いやすいデッキ構築の基本と、勝ちやすくなるためのコツを解説します。
すぐに使えるデッキレシピも掲載しているので、自分だけの最強デッキを作る際の参考にしてください。
ポケモンカードで勝率を上げるには、単に強力なカードを集めるだけでは不十分で、戦略に基づいたデッキ構築が必要です。
ここでは、ポケモンカードデッキの作り方と5つのコツを解説します。
それぞれ見ていきましょう。
たとえば「速攻で先手を取る」「高火力で一撃を狙う」など、勝ち筋を具体的に想定します。
ミライドンexデッキは、雷タイプ専用の強力なサポートカードを活かし、序盤から攻撃して主導権を握る構成に向いています。
一方、悪リザードンexデッキはHP330の高耐久に加え、特性「れんごくしはい」でエネ加速が可能なため、後続の育成も容易です。
ワザ「バーニングダーク」は相手がサイドを取るほど威力が上がり、終盤の一撃も狙えるでしょう。
カードの性能に応じて「速攻型」「逆転型」などの軸を決めれば、戦術が一貫した強いデッキに仕上がります。
デッキに入れるポケモンのタイプは、基本的に1種類に絞るのが鉄則です。
タイプを統一すれば必要なエネルギーの種類が限定され、相性のよいトレーナーズカードを活用しやすくなるでしょう。
複数のタイプを混在させると、エネルギーが噛み合わずに技を出せない場面が増えるリスクもあります。
安定したデッキ運用には、必要なカードを引き込むためのドローやサーチ手段が欠かせません。
たとえば『博士の研究』や『ハイパーボール』は汎用性が高く、全デッキに4枚前後採用してよいドローソースです。
中でも『ハイパーボール』は、序盤の展開から進化ポケモンの確保、終盤の切り札サーチまで幅広く活用できます。
『ネストボール』と併用すれば、たねポケモンの確保も安定し、たね切れのリスク軽減にもつながるでしょう。
デッキ構築では、主力ポケモンの弱点を補うカード選びが勝率に直結します。
たとえば、『ミライドンex』は展開力に優れる反面、技の火力がやや控えめです。
同じ雷タイプの『テツノカイナex』を組み合わせれば、ワザ「ごっつあんプリファイ」で相手をきぜつさせた際にサイドを1枚多く取ることができ、テンポよく試合を進められます。
『ミライドンex』の特性「タンデムユニット」で展開し、エレキジェネレーターでエネルギーを加速すれば、序盤から高い打点を出せる安定した構成になります。
同タイプで統一することでエネルギー管理も効率的になり、安定性と対応力を両立したバランスのよいデッキに仕上がるでしょう。
ポケモンカードは、理論上の構築だけで安定して勝てるとは限りません。
実際の対戦を通じて初めて見える問題点をもとに、デッキを調整していくことが重要です。
ドロー手段が少なく手札事故も起きやすいと感じた場合、『博士の研究』を追加する改善も考えられます。
悪リザードンexデッキで序盤に展開が遅れる場合は、『ピジョットex』を加えて初動を支える調整も有効です。
対戦経験を積みながら改善を重ねれば、自分の戦い方に合った強いデッキが完成していくでしょう。
ポケモンカードのデッキは、60枚で構成する必要があります。
デッキの基本構成は、以下のように各カードの最適な比率を意識しましょう。
詳しく見ていきます。
進化ポケモンを軸にする場合は、たね・1進化・進化形の進化ラインを意識した配分が重要です。
『ビーダル』や『ピジョット』などの補助役は進化前後2枚ずつ、主力は3~4枚ずつ採用すれば安定性が高まります。
『ジラーチ』など、1枚採用が前提となるカードもあるので、注意が必要です。
採用数を整理すれば必要なカードを確実に引きやすくなり、手札事故の防止にもつながるでしょう。
中でもサポートカードは10枚前後が理想的で、先攻2ターン目や後攻1ターン目に1枚引ける確率が高まり、序盤の展開が安定します。
『博士の研究』は大量ドローが可能な定番カードで、初心者には4枚採用がおすすめです。
そのほかに『ナンジャモ』などの相手の手札を減らす妨害系の選択も有効です。
一方、グッズカードは展開補助の役割を持ち、とくに序盤に有効なため10枚以上を目安に採用しましょう。
『ネストボール』『ハイパーボール』などのサーチ系を組み込めば、必要なポケモンを安定して場に出せます。
デッキの主力ポケモンに必要なタイプの基本エネルギーを軸に、安定した発動を重視する構成が基本です。
水タイプデッキでは『基本水エネルギー』を10〜12枚確保すれば、安定性が向上するでしょう。
状況対応力を高めるために、『ダブルターボエネルギー』などの特殊エネルギーを2〜4枚加える構成も有効です。
エネルギー加速カードを多く採用している場合は基本エネを少なめに調整し、複数タイプを含む場合はバランスも考慮しましょう。
ポケモンカードのデッキを作る際は、以下の基本ルールを守る必要があります。
※2025年7月時点での公式ルールに基づいています
ゲーム開始時には必ず「たねポケモン」が必要となるため、たねポケモンを含めての構築が前提です。
『リザードンex』など進化ポケモンだけではスタートできないため、進化元も必ず採用しましょう。
同名カードは最大4枚までしか採用できませんが、基本エネルギーカードは無制限で採用可能です。
「かがやくポケモン」「ACE SPEC」は種類を問わず、デッキに1枚までの制限が設けられているので、注意が必要です。
ここでは、初心者がやりがちな4つのNGデッキ構築例を紹介します。
それぞれ見ていきます。
「HPが高い」「火力が高い」といった理由で強力な進化ポケモンを大量に採用すると、デッキのバランスが崩れます。
たとえば、『リザードンex』『サーナイトex』などのアタッカーを同時に入れると、異なる進化元やエネルギーが必要です。
その結果、手札が噛み合わず、序盤の展開が間に合わなくなるリスクも高まります。
進化ポケモンはたねポケモンがいなければ場に出せません。初手でたねポケモンが引けないと、マリガンになる可能性が上がり、相手に1枚ドローされるなど間接的に不利な状況を招くおそれがあります。
主力アタッカーや序盤に動けるたねポケモン、補助役をバランスのよい採用が、安定したデッキ構築には欠かせません。
トレーナーズカードは、ドロー・サーチ・盤面操作を担う重要な要素で、デッキの安定性を左右します。
枚数が少ないとポケモンやエネルギーが手札にあっても、必要な展開ができず序盤から不利な状況に陥りがちです。
たとえば、『博士の研究』『ナンジャモ』『ネストボール』などの定番カードを活用すれば、欲しいカードを効率よく揃えられます。
25〜30枚を目安に、役割ごとのカードをバランスよく採用しましょう。
「技を打てるように」と思ってエネルギーを大量に入れるのはNGです。
必要以上にエネルギーを入れると、手札にエネばかりが来て動けなくなる原因になります。
エネルギー加速カードやサーチ手段を活用すれば、少ないエネルギーでも効率よく技を使えます。
10〜12枚を基本に、デッキのタイプや技のエネ要求に応じて調整しましょう。
たとえば、『ピカチュウV』『ミュウツーV-UNION』など、タイプやエネルギーが異なるカードの混在は避けましょう。
デッキ内のエネルギータイプがバラバラでは、技を使うための条件を満たしにくくなります。
特定の戦術に沿わないカードが多いと、ドローしても役に立たない状況が増え、戦術の展開に失敗するリスクもあります。
好きなカードを使う場合は、デッキのコンセプトに沿った役割を明確にし、必要な枚数に絞って採用しましょう。
ここでは、デッキを組むうえで押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
詳しく見ていきましょう。
以下、「サーナイトex」デッキの特徴と構成例を見てみましょう。
| 構成 | 種類 | 特徴 |
| 主力ポケモン | サーナイトex |
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| メインアタッカー | フワンテ |
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| サブアタッカー |
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ポケモン単体ではなく「どのように使うか」「どう展開するか」という視点で選べば、デッキ全体の動きに一貫性が生まれます。
トレーナーズカードは、役割ごとにバランスよく採用すれば、序盤の安定性や中盤以降の戦術が向上します。
以下に、主要な役割と代表カードを分類しました。
| 分類 | おもな役割 | 代表的なカード |
| グッズ | ポケモン・エネの展開やサーチ | ネストボール、ハイパーボール、なかよしポフィン、アンフェアスタンプ(ACE SPEC) |
| サポート | 手札補充や妨害 | 博士の研究、ナンジャモ、ツツジ、カイ、ボスの指令 |
| スタジアム | 環境操作・補助効果 | 崩れたスタジアム、公民館、ボウルタウン |
たとえば、『ツツジ』や『ボスの指令』は妨害・逆転狙いに使われます。
目的ごとにバランスよく採用すれば、必要なタイミングで展開がしやすくなり、デッキの安定性が向上します。
主力だけで戦う構成は、一体が倒されると立て直しが難しくなるためリスクも高くなります。
以下のようなサブアタッカー・ベンチ要員を組み合わせると、展開の安定性が上がります。
サイド落ちや対策札への対応力も高まり、柔軟な立ち回りが可能です。
主力と補助のバランスが、勝ち筋の広さにつながるでしょう。
ポケモンカードを始めたばかりの方には、扱いやすいデッキがおすすめです。
ここでは、初心者でも扱いやすい人気のデッキレシピ3種を紹介します。
それぞれ見ていきましょう。
ミライドンexデッキは、特性「タンデムユニット」によって雷タイプのたねポケモンを素早く展開できます。
初心者にも扱いやすい速攻型のデッキ例は、以下のとおりです。

新たに加わった『バチュル』の「バチュチャージ」で草・雷エネルギーを最大4枚加速できます。
従来の『エレキジェネレーター』に頼らずともスムーズな立ち上がりが可能です。
主力アタッカーには『ピカチュウex』『テツノカイナex』を採用します。
状況に応じて『テツノイサハex』や『リーリエのピッピex』を使い分ける「バレット構成」も特徴的です。
『アカマツ』は必要なエネルギーを直接サーチして即時攻撃につなげられるので、柔軟な展開と高い安定感の両立が可能です。
展開力・火力・対応力の3拍子がそろった汎用性の高いデッキで、最新環境でも活躍が期待されます。
パオジアンexデッキは、特性「わななくれいき」によって水エネルギーを毎ターン手札に加えられる安定感の高い構成です。
基本のデッキレシピの例は、以下のとおりです。

進化ポケモン『セグレイブ』の特性「きょくていおん」で手札からエネ加速し、高火力ワザ「ヘイルブレード」につなげられます。
ベンチのポケモンからでも水エネルギーをトラッシュできるため、状況に応じた柔軟な火力調整が得意です。
エネ加速とトラッシュ回収を繰り返すことで、試合を通して高い打点を安定して維持できるのが強みです。
序盤は『セビエ』を複数展開し、中盤以降は『スーパーエネルギー回収』で再展開を狙いましょう。
『リザードンex』は、『悪リザ』と『リザードン』のタイプが異なる2種類あります。
今回は現環境デッキで使われている最強デッキといわれる『悪リザードンex』のデッキレシピを紹介します。
以下のデッキは、2025年6月22日に行われたジムバトルで優勝したデッキです。

悪リザードンexデッキは、特性「れんごくしはい」による一度の進化で基本炎エネルギーを3枚加速できる、展開力に優れた構成です。
技「バーニングダーク」は、相手が取ったサイド枚数に応じて火力が上がり、終盤に高打点を狙えるフィニッシャーとして機能します。
ピジョットexの「マッハサーチ」で安定した手札補充を行いながら、『ヨノワール』の「カースドボム」で逆転可能です。
テラスタルによりベンチ狙撃を受けないため、展開の要となるポケモンを安全に育てられるでしょう。
勝てるポケモンカードのデッキは、一度で完璧に仕上がるものではありません。
強いデッキを作るには、カードの組み合わせだけでなく、戦術の組み立てや環境への理解も不可欠です。
試合ごとの動きを振り返り、カードの役割や採用枚数を見直せば、より完成度の高い構築が可能です。
はじめは基本レシピを参考にしながら試行錯誤を通じて、自分にとって使いやすいデッキへと仕上げていきましょう。